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笑うために生きる

「人は何のために生きているのか。」 これは私にとって長年の大きな宿題であった。
子どもを育てるためか。豊かな暮らしをするためか。いい仕事をするためか。・・・・・・そのいずれも違うような気がする。そして、長い間『正解』を見い出せないまま今日まで来てしまった。
そんな中、先日ある文章に出会った。そこには、昨年NHKの朝の連続テレビ小説「芋たこなんきん」のモデルになった作家・田辺聖子さんご夫婦のことが書かれていた。
田辺さんは36年連れ添って亡くなった夫・川野純夫さん(田辺さんのエッセーでは「カモカのおっちゃん」として登場)のことをこんなふうに書いている。「もう、おっちゃんといてたら、いつも笑ってばっかりやわ」「それで結構やないか。人間何のために生きてると思うか。笑うためやないか」
これは、40年以上も前の、二人が出会って間もない頃の会話である。当時の田辺さんは「感傷旅行(センチメンタル・ジャニー)で芥川賞を受賞したばかりの「時のひと」であった。一方、彼女と再婚することに川野氏は奥さんを亡くしたばかりで、4人の子どもと両親に弟・妹の大家族で暮す開業医だった。普通に考えたら、二人ともとても笑ってなどいられない状態である。
そんな中で、田辺さんは「いつも笑ってばかり」で、川野氏は「人間何のために生きてると思うか。笑うためやないか」とすましている。
私は、この文章を見たときハッとした。とっさに、そうなんだ。自分はいま、みんなが笑って暮らすために生きているんだ。夫婦が。家族が。ご近所の皆さんが。地域の皆さんが。・・・・周りのみんなが笑って暮らすために生きているんだ。・・・・やっと長い間喉の奥に刺さっていた小骨が取れた感じがした。
人生明日のことは分からないが、「よ~し! これからは、周りのみんなが笑って暮らすために生きていこう」と改めて決意した次第である。
それは、それほど難しいことではないと思う。まず私自身が、いつも上機嫌で笑って暮らすことではないか、と思っている。


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2008年09月11日 20:45に投稿されたエントリーのページです。

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